長寿と生活の質
以前とあるテレビ番組でサーチュイン遺伝子という遺伝子は老化を遅らせる効果があり、うまく働かせることが出来れば寿命を伸ばすことができると放映されました。
このサーチュイン遺伝子の働きを良くする効果があるとして紹介されたのが、サプリメントのレスベラトロールです。
レスベラトロールの摂取と、さらにカロリー制限によりサーチュイン遺伝子の働きを強める事が出来て脳や肌、血管、筋肉など様々な器官の老化を防ぎ、寿命を延ばすことに効果があると言われておりました。
カロリー制限で寿命が延びるのはマウスの実験からは認められてきました。
今回は人間に近いサルの実験で権威ある雑誌、ネイチャーからの論文です。
Impact of caloric restriction on health and survival in rhesus monkeys from the NIA study. Nature (2012) doi:10.1038/nature11432
「霊長類がカロリー制限によって寿命が延ばせるかどうかは、 環境や食事内容などさまざまな要因が影響するのではないか」とし、
アカゲザルで、30%カロリーカットした食事の場合と、
しない場合を20年以上に 渡り観察した。
両者に寿命の違いはなく、カロリー制限しても寿命は延びないとの結論となった。
しかしカロリー制限した食事の場合は、コレステロールや中性脂肪、血糖の値が低く、ほか、若いサルでがんの発生率が減ったりするなど、健康状態に差が出たそうです。
寿命は持って生まれた体質と、食事や生活環境、タバコなど後天的要因によって決まります。
長寿体質であっても病気がちだとQOLが低くなってしまいます。
そのために、"考える食事"を取ることが大切です。
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