残念なこと
本日の診療が終わり一段落しているところで電話が鳴り、取ってみると通院していた患者さんのお母様からでした。「娘が去る2月10日に亡くなりました」。返す言葉がありませんでした。
その患者さんは5年ほど前に歯が割れて抜歯して、どのように治療して良いのかと路頭に迷っている時に、以前に私が書いていたコラムを読んでいただき、わざわざ探して来院されてからの御縁でした。
その治療としては結局、インプラント治療を行いました。来院の度に仕事の話や趣味、引っ越し、恋愛など話題に事欠かずに診療より長い時間話して行かれることも度々ありました。
かみ合わせが厳しく、セラミックが破折したり、冠が取れてしまったりと、何かとご迷惑おかけしましたが、一段落して足が遠のいていました。しかし、1年ほど前にまた気になるところがあると通院しておりました。
夏頃から急に体調を悪くして入退院を繰り返しておりました。入院しても、外出届を出してまでも通院していただいてました。
見る見るうちに体重が減り、体力が落ちているのが手に取るように分かるようになり、体重を少しでも戻して体力をつけてと話していたことを記憶します。
昨年12月8日に治療に区切りがつき、「あと2回の通院で終わりますね」と話している矢先に「入院しました」と本人から連絡を受けました。
そして今日です。「歯医者さんに行くことを楽しみにしていたんです。病院からでも行きたいと言っていたんですけどね・・・」。
享年44。食道がんだったとのことでした。
早すぎる死が残念でなりません。
http://dent-implant.jp