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2012年3月10日

意外と思われるかもしれませんが、「無痛治療」は厚生労働省では認めておりません。
最近の厚働省の報告書の中にも、虚偽や客観的事実であることを証明することができない内容として、「無痛治療や絶対安全な手術といった非科学的な表現」「伝聞や科学的根拠に乏しい情報の引用」はしてはならないとのことです。
確かに「無痛」と言われると完全な無痛と受け止められかねません。
しかし、現実的には少しでも治療の痛みを和らげたいのが心情だと思います。

痛みに対しての配慮が大変重要になります。
たとえば採血や点滴での注射針もメーカーや種類によってカット面が違い、痛みも変わります。刺す角度や場所でも違います。刺す場所に表面麻酔をすれば、また違います。

最も大切なことは、信頼関係と術者の気持ちで痛みは大きく変わります。

歯科治療でも局所麻酔に静脈内鎮静法を併用すると「痛み」を和らげることが出来ます。
静脈内鎮静法は内視鏡や婦人科などの検査でも一般的に用いられるようになりましたが、術者は麻酔の状態のコントロールがしやすく、治療を受ける側も不安を簡単に取り除ける有意義な方法です。
絶対に痛みを感じたくない方は全身麻酔も一つの選択方法かもしれません。
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2012年3月 9日

「歯は痛いけど歯医者に行くと、治療が痛いので行きたくないので我慢した」と言った話を、ひどい状態になった患者さんから聞くことがあります。歯医者は痛いといったイメージが先行してトラウマになっているのでしょう。
痛みの感じ方は人それぞれです。口に手を入れただけで痛い!と感じる人もいれば、歯の神経が出ていても我慢できる人もいます。
痛みを我慢すると生体に「ストレス」がかかりますので精神的にも肉体的にも不可逆性の変化をもたらし、治りが悪くなるといわれております。
痛みを和らげる為に大事なことは、やはり早め早めの治療です。虫歯であれば小さいうちに治すと痛みも少なく、嫌な思いをする時間も短くて済みます。
予防中心の考えがあれば、未然に対処することも出来ます。経過観察のみで落ち着くこともあります。
信頼関係も非常に大切です。治療前に現状と治療方針の説明を十分に行うと、治療のイメージがわきやすく、治療にも前向きになれます。
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2012年3月 7日

従来は抜歯した歯は破棄されておりました。
しかし抜歯後にインプラントの予定がある方や、インプラントを予定されている場所に骨が少ないが、虫歯などで抜歯できる親知らずなどがあれば有効利用することが可能です。
これは、よく間違われますが「歯の冷凍保存」とは概念が根本的に違います。

自分の歯は不思議なことに感染しません。粉にすると骨に吸収されてしまします。また、治癒に有意義な成分が多く含まれております。

抜歯した歯を安全に再利用できるように調整して、再度創部に戻してあげます。
腫れも少なく、露出していても感染が無く自然に周囲からの粘膜で覆われます。

インプラントする部位の骨がやせて薄い状態であれば、人工のアパタイトや牛由来の骨補てん剤を使用するのが一般的ですが、自分自身の歯を有効利用出来れば、異物であるという心配がありませんし、治りも格段に早く確実です。

欠点は薬剤などで処理する必要があるので、抜歯して即時にインプラントが入れられません。その点で患者さんに負担をかけてしまう事です。

歯が折れてしまった。歯の根の先が化膿して残せないなどで抜歯と宣告されてインプラントを希望されるならば、「急がば回れ」で確実で安全に余裕をもてる治療方法であると思います。
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2012年3月 6日

先日も原発で温度計が壊れて異常値を示したことや、スイス・ジュネーブにある欧州原子核研究機構(CERN)の陽子加速器で、ニュートリノが光速よりも早かったとの衝撃的な結果が、実は光ファイバー等の緩みが原因だった可能性がある等との報道は記憶に新しいかと思います。

救急現場や麻酔科で学んだことです。
搬送されてきた安定した状態の患者の心電図が急にフラットになったらどうするか?
まずは、心電図のケーブルの確認です。確認もせずに、除細動器をかけたり薬を投入すると悪化させかねません。
緊急の場面でのスピードはとても大事です。
しかし、その場の時間の流れと最悪の可能性を認識して、状況を判断する能力は手技の速さに匹敵するほど大事で経験した者にしか得られません。
この経験は生涯生きてきます。生かすも殺すも知識と経験次第です。
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2012年3月 5日

米科学誌Nature Medicine Letter に「Vitamin E decreases bone mass by stimulating osteoclast fusion」とビタミンEを取り過ぎると骨粗しょう症を起こす危険があることを、竹田秀・慶応大特任准教授の研究チームが発表したと報道されておりました。

ビタミンEは、老化防止に有効とされる抗酸化作用があり、細胞膜脂過酸化防止、赤血球膜の安定化が知られております。
今までは過剰に摂取すると出血時間の延長が知られておりました。

今回の発表ではビタミンEを破骨細胞に加えると巨大化して骨粗しょう症を起こす危険があり、骨量の維持に関与しているとの事です。

あくまでもマウスの動物実験なので、すぐに人に適応されるかと言うと疑問ですが、ビタミンEは通常はサプリメント等で摂取する必要が無いとも言われておりました。

ちなみにビタミンEは8種類あり持続性のあるトコフェロールはコーン油、ピーナッツオイル、大豆油に含まれ、即効性のあるトコトリエノールは米、大麦、パーム油に含まれております。

がん改善効果や動脈閉塞や血小板凝集抑制と良い報告もありますので、引き続き今後の研究報告に期待します。
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2012年3月 4日

お風呂につかると1日の疲れなど、心身ともに癒されるかと思います。入浴は循環器や精神的にも健康を増進する効果があります。
鹿児島大学医学部循環器科には心不全・和温療法グループがあります。
まだ私が基礎研究をしていた当時、合宿してエンドレスにディスカッションする、とてつもない研究会があったのですが、そこで「教授がサウナは気持ちが良いので身体に良いはずだとの一言で研究が始まった」という話を聞きました。
そこの研究室では実験用の動物がぬくぬくと温められていたと聞いた覚えがあります。
和温療法は、心不全や動脈硬化症など心血管疾患から心の病、シェーグレン症候群など自己免疫疾患、抗酸化作用など様々な方面で効果が確認されております。
自宅で自分自身で行える風呂上がりの工夫としては、30分間深部体温を維持することです。
しっかりと上着、できれば毛布や布団をはおってください。そしてゆっくりすることがとても大切になります。
汗が出たら、水分補給も忘れずに。
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医師 高野仁男
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医師 高野仁男

【経歴】
東京医科歯科大学医学部大学院修了
東京医科歯科大学医学博士第1294号
横浜市立大学医学部口腔外科学講座
済生会横浜市南部病院歯科口腔外科
健康食品管理士

【関連学会】
日本口腔外科学会
日本形成外科学会
日本再生医療学会
Dental Practice-Based Research Network
Japan Auto-Tooth Bone Bank
口腔先端応用医科学研究会
健康食品管理士認定協会

【所属学会】
日本口腔外科学会
日本形成外科学会
日本再生医療学会
日本口腔腫瘍学会
米国インプラント学会
ヨーロッパ・インプラント学会
米国歯周病学会